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「国際経済学2国際金融」実験経済学の特別講義を開講

5月24日(金)、「国際経済学2 国際金融論」にて、実験経済学の特別講義を行いました。実験経済学に詳しい立命館アジア太平洋大学の下村研一先生をお迎えして、模擬市場の授業を行いました。クラスの学生は12チーム(1チーム5人)に分かれ、4チームずつ以下の3種類のグループに分かれました。

?円のみを持ち国産品の財Xを売るチーム(日本)
?ドルのみを持ち財を持っていないので、ドルを円に換えて財Xを購入するチーム(アメリカ)
?ドルと円の交換に時価でいつでも応じる銀行チーム

それぞれのチームの利得を最大化するように学生たちは模擬の国際市場で取引を行ってみました。最初は戸惑っていた学生たちも,第2ラウンドからは白熱し、財市場、金融市場では臨場感あふれる活発な売買が繰り返され、6ラウンドがあっという間に終わりました。教室内の市場では、理論値よりもドル安円高で、財の価格もデフレ気味という結果がでました。その理由はまだはっきりしてはいませんが、今回の取引では財市場でも金融市場でも「なるべく安く買いたい」という買手の意向が「なるべく高く売りたい」という売手の意向に比べ相当強く出た感がありました。

経済学という学問分野は、現実の経済が唯一の実験の場で、自然科学のようなpt老虎机游戏室内での実験は極めて困難だとされています。そのため理論やデータ実証、思考実験などの方法で分析を行ってきました。しかし実験経済学は、蓄積されてきた理論モデルが実際に機能するのかどうかを模擬市場で実験して検証する経済学です。この分野のpt老虎机游戏でノーベル経済学賞を受賞したpt老虎机游戏者も2002年に初の受賞者が出て以降すでに複数おられます。

学生たちは,市場取引の中で、自分の立場を考えながら、すばやく価格や数量を決定し行動を起こす難しさや、取引が成立する楽しさを実感し、「もっと続けたい!」という声と笑いの渦の中で90分の市場メカニズムの体験学習を終えました。

(国際交流学科教授 古川純子)